産経新聞~女子的トライアングル~

産経新聞では「女子的トライアングル」と冠したコラムを落語家の桂三扇さん、歌手の相川七瀬さんと3人で順に書いており、毎週水曜日の朝刊に掲載されています。

2014年春から続けておりますが、連載を続ける中で最も嬉しかった出来事は、去年秋パリを訪れた話を掲載した時です。

(2014年10月8日掲載文)
私、今「『人生でいつかやりたいこと』を積極的にやろう」キャンペーン中で…念願だったパリに行ってきました! なかなか行けなかった初めてのヨーロッパ旅行です。ビルや道路やカフェの装飾がきらびやかで、すべてが魔法のつえを振り下ろすとカボチャが馬車に変わるようにキラキラしてみえました。
 マリー・アントワネットの部屋のようなカフェ「アンジェリーナ」は1903年創業で、当時から名物というモンブランとコーヒーをお願いすると、初老のボーイさんが「モンブランに一番合うのはシャンパンですよ」とほほ笑みます。ということで、赤いベルベットの椅子に座ってモンブランとシャンパンを頂く…驚くほどパリらしい昼下がりから、旅は始まりました。
 街並みの写真を撮っていると、白髪の女性に肩をトントンとたたかれ「後ろポケットに入れた携帯電話をかばんの中にしまいなさい。すられるわよ」。半信半疑でしたが、別の女性からも「かばんを前にして」と、斜めがけにして後ろに回していたかばんを注意。決して無防備ではないつもりでしたが、その後も「かばんの留め具は内側に」「手を添えて」と別の女性に声をかけられます。
 なんだか落ち着かないので、翌日は小銭入れと携帯電話だけをコートのポケットに入れ、手ぶらで外出。慣れない手付きで地下鉄券売機で切符を買っていると、なかなか美男でおしゃれな青年に肩をたたかれました。振り返ると「はい」と差し出されたのが、私のポケットに入っていたはずの携帯電話。困惑している私に「どうぞ」とほほ笑んで立ち去ったのです。何⁈
 なぜ携帯を返したのか、そもそもスリだったのか…今でも謎です。美しい魔法にはかかっても、不可解なマジックには出合いたくないもの。声をかけてくれた街中のマダムたちの母心が心に染みます。

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この原稿掲載の後、読者の女性からお便りが届きました。

「人生でいつかやりたいこと」正に小学2年生から50年来夢見てきたことがパリ旅行。認知症のお母様のお世話もあり、しばらく忘れていた夢を、コラムを読んで「これだ!」と、半年後、夢を実現させたとのこと!!

セーヌ川越しにノートルダム寺院のバラ窓を眺めると言う小学校2年生からの夢を叶えたとのこと!

なんと嬉しいお便りでしょうか!

ちちんぷいぷいで身近な生活情報などお伝えしていた頃から、ちょっと行ってみようか、食べてみようか、と皆さんの日常が少し楽しくなったらいいなという「生活彩り人」のような思いでアナウンサーをしていたことを、私も今一度思い出しました。

元気を頂いたのはこちらです^^
次また行くことがあったら、セーヌ川越しのノートルダム寺院、ぜひ見てみたいと思います!

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